鎌倉の洋館建と古民家での明暗。
アンラッキーとラッキーな出来事が重なった。
鎌倉無有館は満席で入れず。和辻哲郎邸は今日だけ入れた。
鎌倉市内扇が谷の緑豊かな住宅地にある、
邸宅「鎌倉無有館」が今日だけ一般開放になった。
昨年ある企業がこの洋館建を譲り受けた。
外観、内装、調度品など贅を尽くし、こだわり抜いた建物だ。
保養所としてだけに使うのは、もったいないと、
地域の方にも知ってもらいたい、大切に活用してほしいと考えた。
(長年鎌倉在住の私も、その存在を知らなかった)。
コロナ禍が一旦、落ち着いた事を受けて、今回初めて一般開放になった。
入場無料に引かれて、会場に駆けつけた。
ところが邸内には、たくさんの人が溢れている。
門前で係員が「今日の入館予約は、全て締め切りました」と。
開場して、まだ1時間もたっていない。
がっかりして邸内に入り、行儀が悪いが窓から覗き込みパチリ。
内装もしっかり覗くことが出来た。
次回は必ず開門時間前から列に並ぼう。
さて、横須賀線の踏切を渡り川喜多映画記念館へ差し掛かると、
何やら、庭の奥の古民家に人影が見える。
この古民家は江戸時代に創建されたという。
和辻哲郎が神奈川の大山にあった古民家(農家)を練馬に移築し、
さらに川喜多夫妻が、この鎌倉のこの地に移築をしたという。
川喜多夫妻が外国からのゲストをお迎えする場として利用していたのだ。
いつもは外から谷戸の高台にある古民家を眺めているだけだった。
今日はどなたかの作品の展示会を行っているので中に入れる。
参加料金は400円と書いてある。
念の為に鎌倉市が発行している「福寿カード」を見せた。
「どうぞ、中へ」とカード持参で、無料で入場できた。
中には、和辻哲郎氏が書斎として使っていた和室があり、
落ち着いた雰囲気の中に囲炉裏が切られている。
畳の間に洋風のテーブルと椅子が置いてある。
いかにも、外国のスターなどが、この椅子に座って、
鎌倉の風景を楽しんでいたと想像できる。
今日は「捨てる神あれば拾う神あり」という1日だった。