鎌倉農泊協議会の間宮です。
今回は友人のマーク・アキクサが
鎌倉の浄明寺にできた新しいレンタルスペース「カノンハウス鎌倉」でコンサートをした話です。
近くには報国寺、杉本寺、浄明寺、旧華頂宮邸
金沢街道を隔てて目の前には、一条恵観山荘などのある地区です。
まずは友人のマーク・アキクサというネイティブアメリカンフルートの奏者について紹介させてください。
13年前の9月、信州八ヶ岳農場で行った「八ヶ岳農場音楽祭」という、
加藤登紀子さんを招いて行った2000人の野外ライブコンサート。
マークがその前座で演じた時から、毎年各所で行うコンサートには参加して応援しています。
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コロナ禍でしばらく会っていませんでした。
今回、鎌倉の「カノンハウス鎌倉」という新しい音楽ホールで公演すると案内をいただきました。
煎茶道の唐木 岱仙(からき たいせん)さんとの珍しいコラボです。
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テーマは「花鳥風月」。
ネイティブアメリカンフルートは、木管楽器の一種でありリードを使わない縦笛。
北米ネイティブアメリカンによって伝えられた楽器です。
インディアンフルートともいいます。
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ネイティブアメリカンフルートの伝説で
勇敢な狩人でありながら、好きな娘に想いを伝えられない青年の
夢の中にキツツキが現れて恋を伝えるフルートを与え、
そのフルートで娘に求愛ができたという話があります。
その伝説からラブフルートと言われることもあります。
言葉で表現することが難しい、優しい音色です。
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いつもの「とうもろこしの乙女」から始まり、「イーグルソング」「風の道」と続きました。
花鳥風月とは英語で「Beauty of Nature」
花・鳥・風・月。全て共通は自然のうつろい。
そういう気持ちで演奏が続きました。
唐木岱仙さんのお手前が始まります。
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煎茶道と茶道の違いを説明されました。
煎茶道とは、茶道の一種ですが、粉末の茶である抹茶を用いる抹茶道とは異なり、
急須などを使って煎茶や玉露の茶葉を用いるのです。
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煎茶道は葉の開き具合で味が変わるといわれます。
お湯の温度が大事であると岱仙さんは説明しました。
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千利休が現在の茶道の祖。
煎茶道の祖と言われるの売茶翁(ばいさおう)は、画家の伊藤若冲とも交流があったと言われます。
茶道の原点はエネルギー発散の一つの方法だと説明がありました。
良いエネルギーが他に伝わる。
自分がどんなに恥をかいても、人に恥をかかせないのが原則とのこと。
お手前とは、お茶を淹れるプロセスをすべて見せることなのです。
武士にとっても美意識の作法だったのです。
日頃、なかなか聞けないお話をききながら、マークの笛の響きを楽しみました。
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後半の演奏で、マークはとんでもない話を始めました。
ステージの真ん中に紫陽花が飾ってあり、横にスマートフォンのようなものが置いてありました。
マークは、この紫陽花の醸し出す音と共演すると言ったのです。
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- 植物の葉や土を湿らせる。
- 葉をクリップで挟み、棒を土に差す。
- 音楽が流れる。
植物の生体電位を測定し、周波数の変化をMidi音源に変換するシステムです。
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植物の声が聞こえる『BAMBOO』というミニマシン。
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なんと・・・初めて聴く、不思議な感覚。
心が、だんだん和んでいきました。
紫陽花から出る音は、マークの笛の音色に完全に同化していました。
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久しぶりにマークのお茶目っぷりに酔いしれました。
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さて、この新しい「カノンハウス鎌倉」は、昨年春にオープンしたレンタルスペース。
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1Fがギャラリー、2Fがグランドピアノもあるスペース。
金沢街道沿い、浄明寺バス停から徒歩1分。鎌倉の閑静な一角になります。
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戦争を知る世代の男性2人が「いつでも演奏ができるホールがあったらいいね」という
夢を描いたことで建設が始まり、完成前を見届けることなく1人が急逝。
さらにもう1人も開館は見届けたもののコロナ禍の影響で賑わいを見せる前にこの世を去ってしまいました。
現在は様々なイベントで利用されている、カノンハウス鎌倉。
施設名の「カノン(輪唱)」には楽しさが響き合う場にしたいという願いが込められていて
音楽室・ギャラリーはもちろん、各階にキッチンもあり展覧会や演奏後にパーティーすることも可能だといいます。
バトンタッチした建築家の菊入弘行さんが開館後に館長を任され
「周囲に迷惑をかけるから地域に貢献を」と、ピアノや絵画の教室を無料で開いて
近所の方々とも交流を深めているそうです。
こんなエピソードも、鎌倉に溶け込む一風景でしょうか。
施設の概要やイベントのお知らせは、カノンハウス鎌倉のホームページからチェックしてみてください。
マークの公式サイトも是非ご覧になってみてくださいね。