古都の土から始まるタイムトリップ。鎌倉農泊で出会う「歴史の息吹」と「大地の恵み」

皆さん、こんにちは! 鎌倉農泊協議会で研修生です!

今年も私の日常に感じたことだったり皆さんに共有していけたらいいなっと思っています!

「鎌倉」という言葉を聞いて、皆さんの頭に真っ先に浮かぶのは何でしょうか? きっと多くの方が、青い海を背景に走る江ノ電や、威厳に満ちた高徳院の大仏様、あるいは鶴岡八幡宮へと続く華やかな段葛(だんかずら)を思い浮かべるはずです。私も、研修生としてこの街に飛び込むまではそうでした。ガイドブックを片手に、有名なスポットを点から点へと移動する、それが「鎌倉観光」のすべてだと思っていたんです。

でも、農家さんの家に泊まり込み、夜明けとともに畑へ出て、泥にまみれながら大地と向き合う日々を過ごす中で、私は気づいてしまいました。 鎌倉の本当の「歴史」は、お寺の門の中や博物館の展示ケースの中だけでなく、今まさに私が踏み締めている、この「土」の中にこそ息づいているのだということに。

今日は、農泊という「暮らし」の視点から見つけた、古都鎌倉の知られざる奥行きについてお話しします。「土の香り」と「800年の歴史」が交差する、感動のタイムトリップへ、皆さんも一緒に誘いたいと思います。


1. 畑の土が語りかける「武士たちの記憶」

私たちの農泊の拠点となる「谷戸(やと)」は、鎌倉独特の地形です。三方を険しい山に囲まれ、迷路のように入り組んだこの場所は、かつての鎌倉武士たちが敵の侵入を防ぐための要塞として、また生活の拠点として選んだ特別な土地でした。

ある日の午後、農家のお父さんと一緒に、新しい作物を植えるために少し深めにクワを振るっていた時のことです。カチッ、という硬い感触とともに土の中から現れたのは、小さな、でもどこか古めかしい瓦の破片でした。

「お父さん、これ何でしょう?」

私が尋ねると、お父さんはその破片を手に取り、愛おしそうに土を払いました。 「ああ、これはね。この辺りに昔あった武家屋敷の屋根の一部かもしれないよ。鎌倉の谷戸を耕していると、こういう『昔の忘れ物』がよく出てくるんだ。ここはね、何百年も前から誰かが住み、守り続けてきた場所なんだよ」

その瞬間、私の背筋にゾクッとした感動が走りました。 私が今、汗を流して鎌倉野菜を育てているこの場所は、かつて名もなき武士が家族と語らい、剣の稽古をし、同じようにこの山々を見上げていた場所。教科書の中の出来事だと思っていた歴史が、今、私の手のひらの上の土と繋がった。そんな壮大なロマンを畑の真ん中で感じられるなんて、これこそが農泊という「暮らす旅」の醍醐味だと思いませんか?


2. 苔むした「切通し」は、時代を超えたタイムトンネル

研修中、農家さんの家から市場へ向かう際、私たちはあえて舗装された大通りではなく、山を切り開いた古道「切通し(きりどおし)」を通ることがあります。 切り立った岩肌にシダや苔がびっしりと張り付き、頭上の木々がトンネルのように空を覆うその道は、昼間でもひんやりとした空気が漂い、一歩足を踏み入れるだけで空気が変わります。

「昔の人はね、馬に荷物を積んだり、野菜を天秤棒で担いだりして、ここを通って街へ出たんだ」

お父さんの解説を聞きながら歩いていると、岩肌に残されたノミの跡が、当時の人々の凄まじいエネルギーを物語っているように見えてきます。車も重機もない時代に、これほどまでの道を切り拓いた執念。 観光客の喧騒が届かないこの静寂の中で、私は、歴史とは単なる年号の羅列ではなく、ここに生きた人々の「意志の積み重ね」なのだと肌で感じました。切通しの曲がり角の向こうから、今にも笠を被った鎌倉時代の行商人が現れるのではないか……そんな錯覚さえ覚えるほどの、圧倒的なリアリティがそこにはあります。


3. 「いただきます」に宿る、800年の命のバトン

農泊の楽しみといえば、なんといっても夕食です。畑で収穫したばかりの力強い鎌倉野菜を、農家のお母さんがその土地に伝わる知恵で料理してくれます。

「昔の武士たちも、戦がない時はこうして畑を耕して、質素だけど滋味深いものを食べていたのかもね」

お母さんが出してくれたのは、大根の煮物や、季節の葉野菜の和え物。派手な飾り付けはありませんが、一口食べると、野菜が蓄えていた大地のパワーが体中に染み渡ります。 鎌倉の野菜が美味しいのは、ミネラル豊富な潮風と、山の栄養が流れ込む谷戸の土があるから。そして何より、800年以上もの間、この土地を耕し続けてきた人々の想いが土壌に蓄積されているからです。

この料理は、単なる栄養補給ではありません。鎌倉時代から続く「命の営み」の断片を、現代の私たちが受け取っている……そう思うと、いつも言っている「いただきます」という言葉の重みが、全く違ったものに感じられました。お腹を満たすだけでなく、歴史そのものを飲み込んでいるような、贅沢な感覚。これこそが「心の満腹感」に繋がるのだと思います。


4. 歴史の「裏側」を知ることで、観光地が輝き出す

農泊を通して「土の歴史」に触れたあと、再び街へ出て鶴岡八幡宮や大仏様を訪れると、驚くほど景色が違って見えます。

それまでは「綺麗だな」「立派だな」という感想だけだったのが、「この壮大な建物を支えるために、当時の人々はどんな風にこの谷戸を活用していたんだろう?」「この石段に使われている石は、もしかしたらあの切通しから運ばれたのかも」と、想像の翼がどこまでも広がっていくのです。

観光地としての華やかな鎌倉も素晴らしいけれど、その背景にある「農の営み」や「地道な暮らし」を知ることで、鎌倉という街はより立体的で、より愛おしい存在になります。


まとめ:鎌倉は、過去と今が溶け合う「生きた博物館」

鎌倉農泊は、ただ泊まるだけの場所ではありません。 それは、何世紀にもわたって積み重なった歴史の地層に、自分という存在をそっと重ね合わせる体験です。

畑の土に触れ、古民家の柱の傷を見つめ、静かな谷戸の夜を過ごす。 そんな時間を経たあと、あなたはきっと、自分もまたこの壮大な歴史の流れの一部なのだということに気づくはずです。

あなたも、古都鎌倉の「土」の下に眠る物語を掘り起こしに、特別なタイムトラベルに出かけてみませんか?


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